青とうがらし

ゼロレクイエム

We are X!!!

平日の朝から優雅にカフェでアイスカフェオレ飲みながらツムツムやってたらiPodからエンドレスレインが流れてきた。

時は1993年(もしくは1994年)ムチムチでピチピチの120kgあった男子高校生は。
年末に水道橋駅に降り立ちました。
向かう場所は東京ドーム。
ドームの周りには黒い服やらサンタの衣装やらウエディングドレスやらの色とりどりのきらびやかなお姉さま方が頬を上気させながら歌ったり、円陣を組んで気合い入れをしたりしていました。

おおー!!!
と、思いながら混じることも出来ず(だってこわいんだもん)見守りながら

『これみんなX好きな人たちなんだ、すげーなー』

と、思ってテンションMAXだったのは憶えてる。

さて、本題です。
会場に入ってライブが始まると全員が歌うわけです。
TOSHIと共に。
一曲目のAメロから。
当然、自分も普通に歌ってました。
すごく気持ちいい。
楽しい。
We are X!
Xの一員として歌うわけです。

時は流れて21世紀。
X以外にライブにも行かずにいい大人になった僕は友達とライブの話になった時に衝撃的な事実に割と足下が崩壊するくらいの衝撃を受けました。
衝撃的な衝撃を。

曰く、ライブでは、客は、普通、歌わない。

この時に他の友人知人、果てはネットの中で見知らぬ人にも聞いてみたら、皆が言う、客は、普通、歌わない、いや、歌ってはならない。

『それでも地球は回ってるんだ』

って叫んでみても多勢に無勢。
意気消沈した僕を救ってくれたのは、やはりX好きな人たちでした。
普通、歌う。
ライブで歌うことでメンバーにこちらの想いを届ける。
なぜなら、自分もXだから。
We are X!

時は戻って1993年。
あの頃、ネットがあったらどうなってたんだろう、と、思う。
ライブで歌うことが普通になってたのか。
Xのライブでも歌わないようになってたのか。

僕は行けなかったラストライブに行った友達が言ってた。

『エンドレスレインの時、涙も出まくって、声もほとんど出なくて、それでもみんな必死に歌ってた。誰かが声が出なくなっても、他の誰かが必死に声を出してた。だって、私達が歌うのをやめたら、その時にXが終わるんだよ』

やっぱり、その時のみんなの気持ちは届いてたと思いたい。